
棋譜並べしていますか
こんにちは。DecoBoco代表・囲碁アマ五段の井桁です。
囲碁の勉強法は大きく3つあります。
対局、詰碁、棋譜並べ(観戦)です。
私は間違いなく棋譜並べで上達できました。
反対に「棋譜並べが一番優先順位が低い」という人もいますが、棋譜を並べずしてどうやって強くなるのかと思います。
棋譜を並べることで、自分にはない感覚と出会うことができます。
プロの碁を並べれば、自分では絶対に気づかなかっただろう手や定石の存在を知ることができます。また自分なら守ることを考える場面で、攻めるという考えにも出会えるかもしれません。
棋譜を並べることで、打ち方の幅が一気に広がるのです。
菊池康郎さんの打ち碁集
少し前から、アマ強豪だった菊池康郎さんの打ち碁集を並べています。「アマ本因坊」など数多くのタイトルを獲得した方です。
「緑星囲碁学園」という子ども囲碁道場も設立され、山下敬吾九段や青木喜久代八段など、囲碁棋士を多数輩出しました。
この本では囲碁雑誌の企画などで、菊池さんがプロと対局したものがまとめられています。
昭和の碁は石の形が分かりやすくていいですね。どういう流れの一局なのかを把握しながら取り組めます。
そうして菊池さんに絞って並べること数ヶ月。最近になって自分の碁に変化がありました。
対局中に「この局面で自分は右辺に打ちたいけど、菊池さんだったら別のところに打つだろうなぁ」と思えるようになったのです。
そう思った時は迷わずそちらを優先します。
すべてがうまくいくわけではありませんが、今までの自分とは違う打ち方ができていることに上達を感じられます。
自分より3子くらい上の人がおすすめ
棋譜並べとは、けっしてプロの碁だけに限りません。
アマチュアの碁を並べるのだって、立派な勉強になると思います。
なかなか上達のきっかけを掴めない時は、自分より強い人の打ち方を真似してみるのがおすすめです。
自分より3子くらい上手の人がちょうどいいでしょう。
そして何かしら違いを感じたら、ぜひ対局で真似して打ってみましょう。
「こんな形の時、あの人はあの辺りに打っていた」と試すうちに、感覚が自然と磨かれていきますよ。