いよいよ対局!韓国の囲碁大会に参加して(3)

いよいよ本番

大会初日はまさかのエントリーミスでプロ・アマトーナメントに出場してしまいました。
いざムンギョン!〜韓国の囲碁大会に参加して〜(2)

二日目は私が出場する一般部も含め、すべてのアマ部門が開催されます。
部門は一般部・小学生の部・中高の部・女性の部・シニアの部(何歳以上なのかは不明)の5つに分かれていました。

大会の進行

一般部は9日に予選と決勝トーナメント2回戦まで行い、10日にトーナメントの準々決勝から再開します。

予選リーグは4人で構成され、2敗した時点で予選敗退です。
私のリーグはひとりいなかったので3名体制。つまり1勝すればトーナメント進出が決まります。

この大会では持ち時間にフィッシャー方式が採用されていました。
それぞれ60秒をもった状態で開始し、そこから一手打つたびに15秒ずつ加算されるという設定です。
日本ではあまり馴染みがないルールですね。自分の時間が常に変わるので、随時チェックしなければなりません。

いよいよ対局!

1戦目が手空きだったので、他2人の対局を見ていました。

昨日のプロクラスの人にはまったく歯が立ちませんでしたが、こちらの2人は私でも意図を理解できる手を打っていました。
とりあえず酷いことにはならなさそうだと安心して終局を待ちました。

そして2戦目の時間になって、いよいよ私も対局開始。
1局目は白番でスタート。最初はゆっくりと進行していました。

途中で左辺に打ち込まれたのですが、どうやらこの手を軽視していたようです。
ここをきっかけに相手の流れになり、そのまま押し切られてしまいました。

後手を引いてでも左辺は守っておくべきだったか。
守る手も候補にはあったのですが、緊張で焦っていたのか放置していたのでした。

相手の方は1戦目でも勝っており、決勝トーナメントへの進出が決まりました。

負けられない3戦目

そして3戦目がスタート。勝った方がトーナメントに上がります。
私が黒番で打ち始めました。

この相手の方は私と同じくらいの棋力だと思います。
そうなると先にミスした方が負けるなと思いながら布石を打ち終えました。

中盤、相手が仕掛けてきました。
こちらも1局目の反省を活かし、攻め急がずに対応しました。
その仕掛けが終わってもまだ五分の状態が続きます。

そして相手が上辺の石にツケてきたタイミングで、対応を誤ってしまいました。
相手の方もこちらのミスに気づいたことでしょう。

日本のような持ち時間40分制であれば気持ちを切り替えられるのですが、今回はフィッシャー方式のためにその余裕がありません。
ミスを取り返そうと焦って打った手がさらに判断ミスで、差を広げられてしまいました。

その後も差は縮まらず、結果は20目半負け。
フィッシャー方式の練習をしてなかったのがこういう面で出たかと思いました。
初の海外大会は0勝2敗で予選敗退となりました。

アマ一般部で求められる棋力

敗退後も一般部の対局をいくつか見ていましたが、ここで勝ち上がるにはネット碁七段くらいの実力が求められるかなと思います。
私はネット碁五段の棋力で臨んで2敗でした。

1局目の相手は明らかに自分より強いと感じたので、2子は離れていると思います。
この方は決勝トーナメントの1回戦は勝っていました。

2局目は同じくらいかなとも思ったので、仮に六段としましょう。
こちらの方はトーナメント1回戦で負けていました。

ネット碁八段以上の人はプロ・アマトーナメントに出場すると思われるため、そのひとつ下のアマ一般部は七段で良い勝負なのかなと思います。

もちろん海外大会に参加したい人にとってはとても良い機会だと思います。
誰でも歓迎の大会ですので、迷っている方はぜひ参加してみてください。

この大会は来年以降もあるでしょうから、また参加した時に少しでも勝ち上がれるよう私も勉強し直さねば。

井桁健太DecoBoco合同会社 代表

投稿者プロフィール

DecoBoco合同会社 代表社員/33歳
囲碁アマ五段・講師歴:10年

個人レッスンやオンライン囲碁サロンの運営などを通じ、初心者から経験者まで幅広く囲碁を教えている。
YouTube「井桁健太の囲碁チャンネル」でも講座動画などを多数載せています。登録者は4200名を突破(2024年11月時点)。

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