布石で好手を打つための2つのポイント・前編(15〜10級向け)

布石で好手を打つための2つのポイント

みなさんこんにちは。
囲碁アマ五段・DecoBocoの井桁(いげた)です。

・19路盤が広くて戸惑ってしまう
・序盤でどこに打ったらいいか分からない
・強い人は何を考えて布石を打っているのだろう

こうした疑問をもっている囲碁級位者の方(15〜10級)に向けて、この記事では、

・3線と4線を意識しよう(前編)
・弱い石の近くに打とう(後編)

について画像付きで解説します。
布石とは囲碁の序盤のことです。

こちらの記事はその前編として、「3線と4線を意識しよう」というテーマについてまとめています。

また当講座の全体の概要は以下から見られます。
それぞれの棋力帯でどういうことを学ぶといいのか紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
↓↓
【何を学んだらいいか分からない級位者の方へ】

講師は代表の井桁健太が担当します。
生徒は弊社キャラクターのデイビーです。

井桁
井桁
今回は布石で意識するポイントを紹介します。どこに打つか迷った時の参考にしてください。
デイビー
デイビー
お願いします!

隅と辺が陣地を作りやすい

囲碁は碁盤を隅・辺・中央という3つのエリアで表現します。
明確な区分はありませんが、だいたい以下のイメージです。

序盤はまず隅から打ち始め、次に辺に展開するのが基本の流れです。

なぜ隅から始めるのか。
それは同じ大きさの陣地を作るにあたり、隅の方がより少ない石で作ることができるからです。

デイビー
デイビー
隅は中央より作りやすいんだね。

隅から始めて辺に展開することについて、参考手順は以下のようになります。(1〜22手目まで)
19路盤は広いので、下図のように石を離して打つのがおすすめです。囲碁セットを持っている方は、ぜひ並べてみてください。

井桁
井桁
黒は右辺と上辺の左側に陣地を作れそう。特に右辺は大きくなりそうです。
白は左上隅と左下隅、そして下辺と上辺の右側に作れそうと捉えます。

3線と4線にバランスよく打とう

布石を打つ際は、3線と4線にバランスよく配置することを意識しましょう。

3線とは碁盤の端から数えて3番目の線のこと。4線はそれより中央に近い隣の線です。
線の数字は碁盤の4方向それぞれから数えます。どこから数えるかは、その時に話題になっている側を起点にします。

また石が置かれている座標は、「横線-縦線」という順番で示します。
例えば下図の場合、「黒△は5-3、白×は3-4に打たれた(置かれた)」と表します。

3線と4線の特徴をそれぞれ紹介します。

【3線の特徴】
・4線に比べて陣地がつきやすい
・相手が自陣に入ってきても取りやすい
・ただし高さのない陣地になりやすい

【4線の特徴】
・3線よりも陣地を大きくしやすい
・相手に内側で陣地を作られる可能性が高い
・中央の石とつながりやすい

それぞれ長所と短所があるので、状況に応じて打てるのが理想です。

デイビー
デイビー
陣地を作りやすいなら、いつも3線に打った方がいい気がするけど・・。
井桁
井桁
3線ばかりだと陣地が大きくならないんだ。4線とうまく使い分けるのが大切だね。

バランスよく打ちながら、自分の陣地が大きくなりそうな要素と、確実に陣地になりそうな要素を持ちましょう。

目安として、もともとある石が3線なら、その近くに打つ時は4線にします。
下図の白18手目を3線にしている理由は、近くの白12が4線にあるからです。
(1〜21手目まで)

デイビー
デイビー
黒も白もデコボコしていて僕たちみたいだね!
井桁
井桁
たしかに!笑
布石ではデコボコが大切だね。

まとめ

・隅→辺→中央という順番で効率良く陣地を作れる
・3線と4線にバランスよく配置する

布石は一局の土台を築く段階です。自分が陣地を作りたい場所を決めて、その周辺に石を置いていきましょう。
19路盤を始めたばかりの頃は戸惑うこともあるかもしれませんが、2つのポイントを意識してみてください。

次回は「弱い石の近くに打とう」というテーマで、囲碁の布石をさらに解説します。
「弱い石」、「強い石」といった囲碁独特の表現がありますので、そちらの見分け方などを紹介します。

井桁
井桁
今回もありがとうございました!次回も楽しみにしていてください。
デイビー
デイビー
またお願いします!

井桁健太DecoBoco合同会社 代表

投稿者プロフィール

DecoBoco合同会社 代表社員/33歳
囲碁アマ五段・講師歴:10年

個人レッスンやオンライン囲碁サロンの運営などを通じ、初心者から経験者まで幅広く囲碁を教えている。
YouTube「井桁健太の囲碁チャンネル」でも講座動画などを多数載せています。登録者は3700名を突破(2024年7月時点)。

この著者の最新の記事

ページ上部へ戻る