YouTubeでどこまで情報を出すか

情報をどこまで出すか

こんにちは。DecoBocoの井桁です。
YouTubeを始めてまもなくの頃、「自分が持つ情報をどこまで出すか」と思うことがありました。

自分の本業である「囲碁」の講座動画を出すつもりでいたので、伝える内容が他のレッスンサービス等と重なってしまうのです。
「動画で情報を渡しすぎたらレッスンを受ける人がいなくなってしまうのではないか」と不安になりました。

それから4年ほど経ちました。
振り返ってみると、自分が持つ情報はしっかりと出して損はないと思っています。
その理由を3つ挙げてみます。

動画は情報の濃度が薄まるから

同じ情報だったとしても、対面で直接伝えるのと動画を通じて伝えるのとでは、受け取る側の濃度が異なります。
動画を通じた場合は、やはり情報の濃度が薄くなります。

YouTubeは通勤時間や食事中などに見る人が多いので、どうしても「ながら見」になります。
私もそうです。仮に真面目な内容の動画だったとしても、学校の授業のように集中していることはほとんどありません。
何か良い情報があったとしても、そこで動画を止めて考え始めることはなく、そのワードだけをメモするくらいです。

なのであるテーマに関する情報を100%伝えたと思っても、50%伝われば良い方なのだと思うくらいにしています。
時には10%まで薄まっているかもしれませんね。

こうしたYouTubeの実情を踏まえた時、自分が情報を抑えていては何も伝えられません。
せめて自分だけは全力を出しましょう。

教材になるから

私はYouTubeを始める際、単に認知拡大のツールとせず、自分の生徒さんたちに向けた教材づくりとして捉えていました。
伝える内容がどうせ重なってしまうなら、生徒さんたちが復習しやすいようにしようと思ったのです。

レッスン中に「相手をうまく攻める方法」を伝えたら、その内容を動画にする。
そうすれば生徒さんはより学びやすくなります。

またそういった誰かに役立つものは、同じ境遇にある別の誰かにとっても役立ちます。
動画をきっかけにレッスンの申込みをいただくこともたくさんありました。

その場合は動画が予習教材となり、レッスンが復習の場と言えるわけです。
レッスン後にまた動画を見てもらえれば、学びがさらに定着しますね。

何事も一度学んだだけでは身につかないわけですから、その人がくり返し学べるようにするためにも、情報をしっかり詰め込んだ動画であることが大切です。

別のことに注力できるから

教材として機能するということは、教える手間を減らせるということです。
今までならレッスンを3回通じて伝えていたことを、レッスン1回と動画2回で補えれば、レッスン2回分の時間が生じます。

その分の売上は減るかもしれませんが、その時間を使って新しいサービスや集客の仕組みづくりに取り組めるようになるでしょう。

私と同じように習い事の講師業をされているなら、新規顧客の獲得は永遠の課題だと思います。
動画内の自分ががんばってくれている間に、新規に向けた動きができるのは理想的ですよね。

私は動画によって生まれた時間で、オンライン囲碁サロンを始めることができました。
動画を通じてサロンに入会してくれることも多く、良い循環を生み出せていると思います。

レッスンだけをしていたらその対応に精一杯で、サロンの運営までは手が回らなかったかもしれません。

情報の価値を見直そう

自分のSNSアカウントを持ち、そこで発信することは当たり前になりました。

私の囲碁業界も同じで、誰もが毎日膨大な情報に触れることができ、情報の貴重さは減っています。
囲碁を仕事にしてなくても囲碁講座のような情報を出している人もいて、そういう人たちは情報の出し渋りをしません。

そういう中で自分を知っていただく必要があるわけですから、そこで情報を抑えてしまうのは良い判断ではないと思います。

情報は全力で出す。
その上で自分を選んでいただく工夫や、提供できる価値を考えましょう。

YouTubeを仕事につなげたいと思っている方は、そういう姿勢が大切だと思います。

井桁健太DecoBoco合同会社 代表

投稿者プロフィール

DecoBoco合同会社 代表社員/33歳
囲碁アマ五段・講師歴:10年

個人レッスンやオンライン囲碁サロンの運営などを通じ、初心者から経験者まで幅広く囲碁を教えている。
YouTube「井桁健太の囲碁チャンネル」でも講座動画などを多数載せています。登録者は4200名を突破(2024年11月時点)。

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