囲碁の上達のカギは「思い込み」にあり
- 2024/9/28
- 代表ブログ
上達のカギは「思い込み」にあり
こんにちは。囲碁アマ五段・DecoBocoの井桁です。
今回は囲碁の上達のカギは「思い込み」が握っているということについて書いていきます。
私は囲碁歴15年ほどですが、上達してもそれを実感できたことはなかなかありませんでした。
「前よりも明らかに強くなった!」と思えたのは4回くらいでしょうか。
5級になった頃、初段になった頃、五段になった頃、そして最近です。
もちろん他にも新しい手筋を学んだり、うわ手とのハンデが減った時には強くなったと言えるのでしょうが、「本当に強くなったのかな」と半分疑うような気持ちでした。
むしろ「これだけ勉強しているのに・・」「詰碁をたくさん解いているのに・・」と思うことの方が多かったです。
ではその実感できるタイミングまで勉強を続けるには、どういった心がまえが大切なのでしょうか。
カギは「思い込み」が握っています。
強くなったと思い込む
例えば詰碁の本を1周したら「これで強くなった!」と思い込みましょう。
うわ手とのハンデが減ったときにも「絶対に強くなったのだ」と思い込みます。
上達を実感できないなら、思い込んでしまえばいいのです。
それまで学んだことがどれだけ身に付いたのかは誰にも分かりません。ならばとことん前向きに捉えていいのではないかと思います。詰碁を解き終わったら、「これで死活力が身に付いたな!」と。
こうした思い込みは、対局時にふと役立ちます。
複雑な戦いになり、どう打ったらいいか分からない時、「あれだけ詰碁を解いたのだから、直感を信じてみよう。」と自分を信じることができます。そういう時の直感はだいたい正しいものです。
それでミスしてもOKです。今度はその課題に取り組みましょう。
そしてまた課題を勉強し、「これだけやったのだから、苦手を克服できた!」と思い込みます。
思い込みというと無理やりな印象を受けるかもしれませんが、勉強しているのは事実なので、何かしら吸収しているものが絶対にあります。あとはそれをどれだけ信じられるかです。
こうした、勉強する→思い込む→実践してみる→勉強する・・をくり返していけば、自然と上達できるでしょう。実際私もこうした思い込みを活用してここまで続けられました。
思い込みの頻度を増やす
また思い込む頻度を増やすこともポイントです。
例えば私は詰碁を解くとき、問題数があまり多くない本を選んでいます。
よく読んでいるのは日本棋院の『◯段合格シリーズ』です。詰碁や手筋が1冊150問載っています。
150問は他の出版社のものと比べると多くないのですが、その分1周しやすいのが嬉しい点。なぜなら思い込みの頻度を増やすことができるからです。
1日10問解けば2週間に一度、1日20問解けば1週間ほどで思い込むことができます。
このように思い込みを増やすと、少しずつ自信に変わっていきます。
最初は無理やり「強くなった」と思ったとしても、何度もくり返していけば問題を1000問、2000問取り組むことになるので、その時には「絶対に強くなった!」と自信をもてるはずです。
実際それだけ解けば、必ず成果につながっているでしょう。
勉強しているのになかなか強くなれない方は、それがひと区切りついたタイミングで「前より強くなった!」と思ってください。
すべては自分の気持ち次第。実感がないなら前向きに思い込んでいきましょう。