囲碁で強くなりたい人が守るべきルール(アマ五段になるまでの道のり)
- 2024/6/15
- 囲碁を学ぶ
上達に役立ったルール
私は大学で囲碁を始め、卒業までの4年間でアマ三段くらいになることができました。
また社会人になってからも囲碁に触れ続け、今はアマ五段の棋力で打っています。
これまで上達できた理由を振り返えると、囲碁に触れる上で一つのルールを決めていたことが大きいと思っています。
それは「克服する課題を1つ決めて、ある時期はそれだけを学ぶ」というものです。
自分が苦手にしていることや、興味が湧くことの中から「まずはこれを学ぼう」と1つ決めてみるのです。
複数の課題を同時に克服できるなら理想ですが、現実的にはなかなか難しいと思います。
一気にまとめて学ぼうとするのではなく、まずは1つだけ決めて徹底して学んでいきましょう。
ここからは、私がどういう棋力の時にどういうことを学んでいたのかをまとめます。
「囲碁を強くなりたいけど、今の自分は何を学んだらいいのだろう。」
そんなふうに思っている方にとって、少しでも参考になればうれしいです。
アマ五段までの道のり
1・級位者の頃
相手の陣地に打ち込むことを主に学びました。
また数ある打ち込みの中でも、辺への打ち込みが特に苦手で、克服するのにだいぶ時間がかかりました。
打ち込みが大きいのは分かってはいるのですが、対局になると相手に取られてしまうのではないかと常に不安を抱えていました。
ただ打ち込みの定石を何度も何度も学んで並べていくうちに、どういう時に有効なのかが徐々に分かるようになりました。
そして対局中にも実践を重ねていくうちに成功体験を得られ、苦手意識を克服できました。
打ち込みを苦手にしている人は多いと思います。
不安を乗り越えたい時は、ぜひ基本的な定石をたくさん学んでみましょう。
2・初段の頃
初段の頃は、相手に模様を張られる展開を主に学びました。
対局中、相手の模様はつい大きく見えてしまうもの。
そして焦って入ったがために反撃され、形勢が一気に悪くなることがよくありました。
対策として、布石や盤面の評価の仕方を学ぶようにしました。
ある模様から築けそうな陣地を、何目くらいのものとして評価するのか。
そうやって数値として学んだことで、自分が予想していたよりも模様は小さいのだと気付くことができました。
それまでは感覚だけで捉えて焦っていましたが、大まかな数え方を知ったことで、焦らずに済むようになりました。
同じように模様を苦手としている人は、強い人がどう評価しているのかに注目すると有効だと思います。
3・四段の頃
この頃は「切り」が課題になりました。
級位者時代の打ち込みと同じように、相手の石を切る勇気が出てこなかったんです。
実は石を切ることは級位者の頃から課題として感じていました。
ただこれだけは克服できる気がせず、ここまで見ないふりをしていたのでした。
そんな切りと向き合う気になれたのは、五、六段の人と自分との違いは「切り」にあると感じたからでした。
それ以来、「五段になりたい!だったら切ろう!」と、切りを特に意識しながら対局を重ねました。
ちなみにこの頃、布石の考え方も課題として感じていました。
ただ冒頭でも書いた自分ルールに則って切りを優先しました。
そしてその精度がだんだんと磨かれていくようになり、目標としていた五段になれたのでした。
※ネット碁基準です
まず克服したい課題は何ですか
上記のような流れで僕は強くなってきました。
「克服する課題を1つ決めて、ある時期はそれだけを学ぶ」
このルールを守って、ぜひ取り組んでみてください。
あなたが今感じている課題は何ですか。
思いつくものがある人は、ぜひそれに絞って学んでみてください。
また課題が分からない場合は、最近の対局の傾向を振り返ってみましょう。
相手に模様を張られると負けることが多い人は、「模様」がポイントになりそうです。
相手に切られると崩れてしまう人は、昔の私と同じように「切り」がポイントかもしれません。
何から学ぶかは決め打ちでいいので、少しでも思い浮かぶことがあったらそれを優先してください。
苦手を克服できた時、それは大きな武器になります。
1つずつステップアップを目指しましょう。
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